なないろのゆり - イラストを職業にするということについて

Home > イラストを職業にするということについて

イラストを職業にするということについて

イラスト投稿サイトtinami管理人さんによる「絵」で食べていく方法について

昨日、私も画像投稿に使わせてもらっています投稿サイト「Tinami」の管理人さんが、非常に素晴らしいツイートをなさっていたので、togetterでまとめてみました。
いろいろと個人的に思っていたこともあり、なるほどなーと感心したところでいくつか意見を書いてみようかと思います。

まず私個人の話を先にさせてもらいますと、私はこうして趣味でマンガとか小説のようなものを描いていますが、もともとあまり絵には自信がなく、すごい絵を仕上げる人に対して羨望というか劣等感に似た気持ちも持っていました。
私が創作というフィールドでやりたいと思っていることの優先順位としては「お話を作る(ストーリーテリング)」が最上位にくるので、そのための手段として「マンガ」や「小説」を選んでいたということがあります。

だけどもサイトを運営してく中で、やはり「小説」よりも「マンガ」の方が圧倒的にアクセス数が集まることがわかりました。そこで同じストーリーを展開するにしてもマンガを描けるようにならないとなかなか人には読んですらもらえないということから、サイトで扱うコンテンツも小説メインよりもマンガメインにしていこうと思ったわけです。

しかしそこには「画力」という私の資質的に致命的に欠けている要素が必要とされており、また周囲の画像掲載サイトなどを見るとアマチュアでかなり年下と思われる人がすごい絵をどんどんアップしてはたくさんの閲覧数を得ているのを見て、「そもそも『ストーリーを作る』ことはほとんど世の中的に求められていないんじゃないか」とさえ思ったりしていたところでした。
(それでもお話作りは好きなので、やめることなく続けてましたが ^-^;)

ところが今回このtinami管理人さんのお話を見て、レベルの高い「イラスト」の世界においてはどれだけ「イラスト」自体を極めても職業として長く続けていくのは難しいということを知り、少なからず衝撃を受けました。

もっとも今回tinami管理人さんが例としているのはあくまで「ライトノベルのコミカライズ」というような、ストーリー作成の技量について言及したものではないので、上記で私の考えていたような「お話」vs「画力」というものとは少し違ってはいますが。

海外のイラストサイトと比べてみると一目瞭然ですが、日本の素人の手がけるイラスト作成技術の高さは本当に「異常」といっていいくらいです。ただ、そのレベルの高さが残念なことに逆作用として働いており、諸国に比べて格段にすばらしい創作ができる人が非常に安い報酬で作品を買い叩かれているという現実もあるかと思います。元来の才能ももちろんあるでしょうが、それなりにレベルの高い絵を描けるようになるまでには相当の練習量と機材購入などにかけたお金などもあることでしょう。
現状のイラストを描くという仕事に対して得られる報酬はその見返りとしてはあまりにもお粗末です。

余談ながら、党をあげて「自民党がwwwアニメの殿堂pgr」してた某民主党に今更ながら腹がたってきました。

どれだけ優れた仕事能力を持った人であっても、常に死に物狂いの努力をしていかなければ毎日の生活もできないという状況はどの職業でも同じかもしれませんが、イラスト業界にあってはそれすらも先細りしてしまうという現実はあまりにも悲しいものです。
しかしながら「イラスト」という自分の得意な構図を得意な方法で表現できるジャンルだけでは、「職業」としてやっていくのは厳しいという意見は非常に的を射ているものと思えます。

言われてみれば、現在マンガ家やマンガの作画を担当しているプロの方が画集などを発売してかなりの売上を得たという例はよく聞きますが、逆にイラストレーターとして非常に有名な人であってもマンガを描いて大ヒットをしたという例はまずほとんど全く聞かれません。

マンガ家にとってはイラストの連続が一つ作品であるものの、イラストレーターにとってはイラストは必ずしもマンガの一部ではないという齟齬があるのかもしれません。
決してマンガの方がイラストよりも芸術的な位が上とかいうことを言いたいわけではありませんが。

星海社の太田さんやtinamiの管理人さんが言いたかったのも決して「マンガの方が偉い」とかいうことではなくて、生活の糧を得る手段として考えたとき、イラストのレベルを高次元にしてゆくことだけでは不十分だという現実的な意見だったんだろうと思います。
もちろん、イラストを描くのが大好きでマンガは別に興味がないといううまい絵描きさんもいるでしょうから、それはそれで思った道を進めばよいのでしょう。ただ、だから「イラストだけで一生大丈夫」と考えるのであれば世の中に対してあまりにも甘い認識をしているというだけのことです。趣味として続ける分にはきっと誰も文句はないでしょうが。

こうなってくると、「イラストを描く力」と「マンガを作画(コマ割り)する力」、さらに「おもしろいストーリーを考える力」というのは、どこをどのくらい重視すべきかというのはかなり難しい問題です。

とりあえず私が今回感じたのは、あまり必要以上にイラストがうまくないことを悲観的に考える必要もないのかなということです。もし今後私が年をとりすぎて、マンガを描くにはあまりにも絵柄が古すぎるようになったら、誰か絵のうまい人にお話だけを依頼するのもありなのかな、という可能性を感じたというそのくらいでしょうか。

うーん。
でもやっぱり絵の上手い人にはどうしようもなく憧れます。
これからどうやったらうまくなっていくかな。

Home > イラストを職業にするということについて

Return to page top