タロットカードはどこからとどこまで?

キャラクターグッズとしてのタロットカードいろいろ

こちらの商品について少し考えたことなどを書いてみようと思います。

既にご存知の方も多いとは思いますが一応説明をするとこちらは「少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE- アルカナ・アルカディア タロットモチーフカード」という、スタリラのゲーム内に登場するキャラクターをモチーフにしたタロットカード(風)のカードアイテムになります。

それ自体は全く問題ないのですが、ただ一点商品説明のページに「※本商品はタロットカードとしての機能はございません。」という注意書きが書かれているというところが気になってしまいました。

その件につきましてTweetをしたところ、

このような感じで説明をいただきました。

なるほど確かに冒頭のグッズはタロットカードとしては古典的な絵柄を使用しておらず、デザインとして本来あるべき配置はアイテムなどが省略されているということで納得ができます。

おそらくは公式もその点を意識して注意書きをつけたのではないかと予想しますが、そこでふと現在販売されている他のタロットカードはどのような対応をしているのだろうと気になって調べてみました。

タロットカード デザイン - Google 検索

「タロットカード デザイン」などの検索ワードでざっくりと調べただけでも無数に販売をされており、いわゆる古典的なマルセイユ版やウェイト版などを用いたものが主流ながら、他にも【猫タロット】【おばけタロット】【パンダタロット】【ドラクエタロット】【JOJOタロット】といった特定ジャンルのキャラクターで図柄を固定したものや、ファンシータロットのようにデザインをポップな少女チックなものにしているものまで様々に見つかりました。

それらすべてを調べたわけではありませんが、例えばドラクエタロットなどは「占いグッズとして使うもよし、飾るもよしのアイテムです!」という説明文があり、占いとして使用することも推奨していたりします。

私はそれほどタロットに詳しいわけではありませんので詳細部分に難癖をつけるつもりは毛頭ありませんが、ドラクエタロットの図柄はかなり古典的な図柄を省略しているものが多くキャラクターの個性がメインとしてデザインされています。

他のデザインのタロットも同じようなものではありますが、それらはいわゆる「タロットカード」としての使用を前提として作られているようです。実際そのカードを使って占いをされているという方も相当数おられるのでしょう。

やや意地悪な見方になりますが、そうした古典的な図柄から大きく離れたタロットカードの販売元はスタリラのグッズ担当者ほどタロットカードというものに対して厳密な定義を持っておらず、現場の判断で「タロットカードである」という認識を持って堂々と販売しているのではないかと思われます。

タロットにおける「予備カード」の謎

ところでタロットカードについていろいろと検索をしておりましたところ、「予備カード」が最初から数枚付属しているタイプの製品もあるようです。

※なおタロットカード用語として別に「予備カード」「補助カード」という概念もありまして、そちらは占いの過程において本来引くべきカードの他に解釈を補助するためにサブでキープしておくカードのことを指すようです。今回話題にしておりますのは、トランプなどによく付属している真っ白い紛失や汚損した場合に代替するカードのことを言います。


最もタロットカードという占い方法はその過程で起きることすべてが何らかの意味を持つという手法がとられているため、紛失・汚損があったカードはそれが何を意味しているかまでが占いというふうにとらえ、1枚でもなくした場合はすべて処分をするという方もいるようです。

しかし公式に「予備カード」が添付されているということは、なにかのカードが使えなくなった場合にそのカードを替わりに使用することが前提とされているわけであり、その場合は最初に描かれていた図柄を持たないカードが特定の意味を持つカードとして機能をしていくことになります。

そのように考えますと、紛失をしたカードが1枚ではなく複数枚であった場合、半分以上が他のカードになった場合、そして最終的にすべてのカードが白面のカードになった場合には果たしてタロットカードとしての機能を備えているのだろうか?ということが疑問になります。

もし代替品として白面のカードがタロットカードとしての機能を持つのであれば、そのカードの図面がどのようなものであってもよいということになります。

例えばのお話ですがタロットカードを使った高名な占い師がいたとして、その方が大きな災害に巻き込まれてカードを紛失してしまったとします。

そこにたまたまトランプカードなど別のカードがあったので一緒に被災してきた人をそのカードを替わりに使って占ってあげたというような場合、その占いはタロットカードの機能を持たないカードを使っているので全く意味のないものであると言えるでしょうか?

占いをする時に重要になるのは占い師の腕なのか、使用をする道具なのかというかなり難しい問題になってきますね。

決めるのは占う人か、道具を作る人か

ドラクエや猫などのキャラクタータロットのメーカー担当者はあまりタロットカードの図柄そのものに厳密な意識を持っていないままタロットカードとしての使用を認めており、スタリラのタロット(風)カードの担当者は反対にタロットカードとしての使用はできないとしております。

その言葉どおりに考えますと、道具を作っている側がそれをタロットカードである・ないを判断し、使用する側はその担当者の言葉に従いそのカードを占いに使うかどうか決めるということになります。

ならば例えば私達がスタリラのタロット(風)カードを使って占いをした場合、それはタロットカードではないので全く意味のないものであると言い切れるのでしょうか?

先にも少し触れましたように、タロットカードは占いの結果だけではなくその中で発生する偶発的なすべてのことが運命を指し示す重要な事象であるとしています。

え~でるラジオで少し野本さんが触れていましたが、例えばシャッフルをするときに偶然一枚だけ飛び出してしまったカードには特別な意味があるというようなことだったり、同じくシャッフルをしている時にいつもと違ってどうしてもうまくカードがまとまってくれないといったときなどもそれはカードからのメッセージであるとしています。

タロットカードとしての機能がないと販売元・制作元が言っているカードを使って占いをしたということが果たしてタロット占いの偶発性に抵触するかどうかは微妙なところではありますが、そこで占いをしようと思ったという意思が発生した時点でそれは何らかの運命があるのではないかと(強引に)解釈をすることも可能です。

「これはタロットカードである・ない」を決めるのは販売元だけではなく、それは使用をするユーザー(占い師)にもある権限ではないかと私は考えてみたりもするのです。

てなことを言っても本格的な占い師の方にしてみれば市販品のカードが全部「タロットではない」ことになるかもしれませんし、逆にどのようなものでもタロットであるということになるのかもしれません。

まあ何が言いたいかと言いますと。

占いは信じるも信じないも自分次第。鰯の頭も信心からということです。(ひどい結論)

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