SB69の好きだったところ
その1、その2とSB69の文句ばかりを言ってきましたが。
今回でこのシリーズ最終回にしようと思いますので、最後の気持ちの供養としてSB69の好きだったところやおすすめの曲なんかを紹介していきたいと思います。
まず何を好きで私がSB69というアプリを続けていたかということについてですが、その1でも少し触れた通りその世界観と選曲、さらにはバンドと動物の擬人化というデザインの良さでした。
ゲームの運営姿勢がゲス路線に変化する前までの初期設定路線は本当に素晴らしくて、まだそれほどブレイクをしていなかったバンドをメンバーごとゲーム内のキャラクターとして採用しつつ、実在・空想の動物モチーフと組み合わせて作られる「ミューモン」というデフォルメキャラもサンリオらしい可愛らしさと適度の毒っぽさが感じられるものでした。
特に当初から私は採用されていたリアルバンドのアーティストの曲が全体的に大好きで、それぞれのアーティストのCDを購入したりゲームイベントとは別にロックフェスティバルや対バンライブなどにも参加していたりしました。
私個人がかなり昔にバンド活動をしていたというのもありますが、ライブハウスで行われるライブの空気感というかそういうものも込みでアプリの雰囲気に感じることができており、アニメキャラありきで演じるライブと一線を画す臨場感が伝わっていました。
※ちなみに「BanG Dream!(バンドリ)」というコンテンツが開始されたのは2015年からということなのでSB69の方が数年早かったようです。
※なお他のバンドもののコンテンツを落とすつもりはありませんので、「それって○○はダメってことですか?」みたいな深読みはしないでいただきたいです。
中でも最も好きだったのはSB69をやめた後もずっと追いかけることになった植田真梨恵さんで、ゲーム好きになりかけの頃にたまたま開催中だった単独ライブに参加をしたことでキラめきに目を焼かれることになりました(違)。
初参加したライブは2015年3月15日に行われた「はなしはこれからだ」というライブツアーでTOKYO LIQUIDROOMで開催されました。もう7年も前のことになりますが、本当にあのときに感じた高揚感はこの先もずっと一生忘れないんだろうなというくらいに心に焼き付いています。
あの一瞬の経験ができたということだけでもSB69というコンテンツに出会えてよかったと思っています。
※よろしければその後参加した植田さんのライブについてはレポートを大量に描いておりますので興味を持たれた方はぜひ見てもらいたいです。
植田真梨恵さんをモチーフにしたSB69内のバンドは「しにものぐるい」という妖怪キャラから構成されており、植田さんは「まりまり」というおかっぱ頭の座敷わらしとなっていました。
どのようにキャラが作られたかについて詳しく説明をしていくと、まず植田さんは以前から現在にいたるまで自身をモデルにしたオリジナルキャラクターとして「コマリ」というおかっぱ頭で着物を着た女の子を会報などで登場させており、そこからキャラの概要が作られたのだと思います。
それだけでなくデビュー間もない頃の植田さんについてのエピソードとしてスタッフさんのお話で「後ろから声をかけられたと思って振り返ったらいつの間にかいなくなっていた。不思議な雰囲気の子」というものがあったりして、そのへんが組み合わさって「まりまり」になったと推測されます。
また植田さんは福岡県久留米市出身ということで「まりまり」も九州弁を話すキャラクターとされていたり(実際の植田さんは15歳からミュージシャンになるために大阪に引っ越しているので関西弁を話されることが多いですが)、実家がラーメン店を営業していたというところも「まりまり」の好物が博多ラーメンになっていたりというような感じで、詳しく知れば知るほど「ここまで調べてキャラに落とし込んでたんだ…」と感動する部分が多かったです。
今思い出して見ると、植田さんを好きになって詳しくなっていくほどSB69の「まりまり」の奥深さがわかっていっていくというそういう「タイアップ」の面白さがあったのかなあという感じもします。
他のミュージシャンについては植田さんほど詳しく調べたわけではないですが、おそらくは同じような熱量で各メンバーのことをキャラ設定として落とし込んでいたのではないかと思います。
前回SB69のアニメ批判で「まりまり」の扱いについての不満を書きましたが、ゲーム版でここまで詳しくキャラ設定がされているものを薄っぺらいアニメテンプレ文脈だけで作られていたことに対して腹が立ったというのがあります。
植田さんのSB69に提供した曲は私が始めた時には4曲があり「心と体」「サファイヤ!」「メリーゴーランド」「S・O・S」でした。
全部本当にいい曲なんですが、中でも「心と体」は植田さんがアーティストとして活動をしていくことに悩んだ時期にスタッフさんから「植田さんがかっこいいと思う曲を作ればいいんだよ」と言われてふっきれて作ったというエピソードもある曲で、ライブでも相当力の入った名曲となっています。ぜひ聴いてもらいたいです。
植田さんについては語ることが多すぎてSB69の話題から離れてしまいますのでこのくらいにしますが、7年前のアーティストとしてはまだまだ駆け出しだった頃にその曲を高く評価してここまでの熱量でゲームにしてくれたというのは当時のゲーム制作スタッフの愛を感じざるを得ません。
その他の曲とキャラ造形のお気に入り
植田さん以外で私が好きだったリアルバンドとしては
・カフカ/KFK(ゲーム内では【ガウガストライクス】)
・04 Limited Sazabys(同【04Tobizbits】)
・SILHOUETTE FROM THE SKYLIT(同【デモンズベノム】)
・クラムボン(同【ラボムンク】)
・明日、照らす(同【ドロップアウト先生】)
・ウソツキ(同【テケバキツ荘】)
・アリス十番(同【アリスビーンズ】)
・カラスは真っ白(同【シロラクロスカ?】)
などがあります。
ゲーム後期には割りとビッグネームのバンドがタイアップしてたようですが、そのあたりもなんだかなあという感じがしました。アニメ化のあとなのでIPとして大きくなったからかもしれませんが、最初から有名どころに声をかけるというあたりに初期の頃の「よいものを発掘して発信する」という運営精神がなくなったことを感じましたね。
※なお上記のリアルバンドについてはライブフェスや対バンライブなどで実際に演奏をしているところを見たりしましたが、ゲームに採用されてる曲はよくてもバンドそのものとしてはそんなに好きになれなかったところもありますので、一応…
ただまあ、上記のバンドの中でもゲーム運営中からメンバーが脱退したりバンドそのものが解散したりということがあったのでリアルとのタイアップは長期に続けるのは相当難しいという事情はあったんでしょうね。
リアルタイアップバンド以外にもSB69ではオリジナルバンドとしてキャラが設定されており、中でも私が一番好きだったのが「すたっどばんぎゃっしゅ」というサバンナ動物をモチーフにした4人組のガールズバンドでした。
他にも「雫シークレットマインド」や「ラペッジオート」「ウワサノペタルズ」「ドーリィドルチ」といったところがあり、いずれもリアルバンドアーティストの曲とくらべても遜色ない素晴らしい楽曲となっていました。
「すたっどばんぎゃっしゅ」に関しては、私は相当好きだったのですが他のオリジナルバンドと比較すると冷遇されてきた部分が多く、アニメ第一期では名前くらいしか登場していませんでしたね。(むしろあのアニメなら出ていなくてよかったと思います)。
こちらについては自家発電が捗っておりまして、このサイト内にも「すたっどばんぎゃっしゅ」の二次創作マンガがいくつか上がっておりますのでまた興味のお有りの方は見てみてもらいたいです。
おすすめの曲などもあげていけば本当にきりがないですが、また長くなってしまいますので今回は植田真梨恵さん(しにものぐるい)を除いたSB69に使用された楽曲の中で特に私が何度もリピートしている曲をベスト10として以下に並べてこの文章を〆たいと思います。
ここまで長く読んでくださりありがとうございました。
ずっと心にとどめてきた不満や愛を文章にできて良かったです。
それでは。
10.アリスのロッキン・ホラー・ショー(アリスビーンズ)
9.swim(04Tobizbits)
8.Blue Echo(デモンズベノム)
7.In Sight(トライクロニカ)
6.恋とメリーゴーランド(ドーリィドルチ)
5.Proof of My Soul(すたっどばんぎゃっしゅ)
4.Alice(雫シークレットマインド)
3.あの娘を返せ(ドロップアウト先生)
2.アッパーチューン(ラペッジオート)
1.蒼い鳥(ガウガストライクス)
※カッコ内はゲーム内バンドの名称です。